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オーストラリアの学校は全て1月の末または2月のあたまから新年度がスタートします。別の記事でもお伝えしましたが、学校に通う年数は、小学校は6歳児からのキンダガーデンに始まり7年間、そして中学、高校の一貫学校のハイスクールが6年間で、一般的には合計13年間です。
今回は、そんな13年間で児童や学生たちがどんな行事を行い、参加するのかを私の住んでいるローカルスクールの情報を元に年間スケジュールにしてみようと思います。
January/1月
12月後半のクリスマスシーズンから始まったスクールホリデー(夏休み)が継続中です。
1月の後半になると先生方が学校の新年度を始めるための準備に取り掛かり始めます。ボランティアの父兄たちが制服を売るためのショップを学校内で開いてくれたりもするでしょう。
ちなみに、学校にあるこういった制服のお店/Uniform Shopや売店/Canteenなどは、基本的に父兄や地元のボランティアさんたちが運営してくれています。小さい子供がいるうちは難しいですが、大きくなるにつれ校内では色んなボランティアを募集していますので可能な限り参加してみると楽しい経験ができるでしょう。
February/2月
待ちに待った新学期のスタートです。小学生はそれぞれクラス分けされた教室へ行き、今年度担任となった先生方に会います。
ハイスクール生は基本的に自分のクラスというものがありません。その代わり、出席を取ったり連絡事項を知らせるために毎朝決まった教室に集まるRoll class/ロールクラスへ行き、出席を取ったらそれぞれの教科を受ける教室へと移っていきます。
Student information session
新年度新しくなったクラスメイトや先生との情報交換会(クラス面談のようなもの)があり、そこで今年1年どのような行事とカリキュラムが用意されているなどのお話を担任の先生から伺います。
Swimming Carnival/スイミングカーニバル
その名の通り“水泳大会”です。まず学校大会→地区大会→州大会→全国大会の流れで進んでいきます。
オーストラリアは家にプールがある家やが多く、ビーチへ頻繁にでかける多い国です。そのため、小さな頃からスイミングレッスンを受けている子供が多く、この水泳大会は毎年とても盛り上がります。
Recess/リセスとLunch/ランチ休憩
日本の学校では、授業と授業の間に10分ほどトイレ行ったり水分補給をしたりなどの短い休憩時間がありますよね。オーストラリアでは11時すぎあたりからしっかり30分ほどRecessとよばれる“おやつ休憩”があります。
オーストラリアの学校は給食がありません。そのため、各自持ってきたフルーツやお菓子などをこの時間に食べます。
そして、少し遅めの13時頃にLunchタイムがスタートです。RecessやLunchを持ってくるのを忘れてしまったり、朝時間がなくてパックできなかった場合には、Canteen/キャンティーンという売店が休憩時間限定でオープンしているので、そちらで買って食べましょう。
March/3月
新年度のクラスで学校生活も落ち着く頃で、年に4Term/4学期あるうちのTerm1/1学期も折り返し地点です。小学校の低学年さんはこの時期暑くもなく寒くもない良い気候だということもあり、遠足に出かけるスクールもたくさんあります。
Selective High Schoolの入学試験
Selective High Schoolとは、学力の高い優秀な生徒が通う指定されたハイスクールのことです。もちろんこのSelective High Schoolへ入学したくて、小学校の間、一生懸命に勉強する児童がたくさんいます。
ですが、入学にはとても高い学力が求められるため、簡単なことではありません。入学のための試験がこの時期に行われます。
April/4月
キリストの復活を祝うイースター前後の2週間、スクールは秋休みに入ります。
オーストラリアでは、長期・短期のお休みに関わらずスクールホリデー中の宿題は基本的にはありません。ですので子供たちは思いっきり遊ぶことができます。
Anzac Day/アンザックデイ
オーストラリアのために過去の戦争で戦った兵士に対して敬意を表し、永遠に忘れることのないようにと祈りを捧げる日が4月25日のAnzac Day/アンザックデイです。1915年4月25日、トルコのガリポリへオーストラリア&ニュージーランド軍が上陸したことに由来してこの日になっています。
こちらは日本の終戦記念日に近いものだと考えてください。祝日となるこの日は各地でAnzac Parade/アンザックパレードが行われ、人種や老若男女に関係なくたくさんの人が集まり一緒に平和を願います。
学校では、スクールホリデー前後に戦争を経験された方などを招いて子供たちにお話をしてもらうこともあるでしょう。
Cross Country/クロスカントリー
日本でいうマラソン大会といったところでしょうか。学年により走行距離が変わり、水泳大会のときと同様、学校大会から地区大会、州大会、そして全国大会へと進みます。
Daylight Savingsで時間が変わります
オーストラリアはとても広い国であるため国内でも少しの時差がありますが、これはご存知の方も多いのではないでしょうか。
この他に、州によっては春から夏の間の6ヶ月間Daylight Savingsという期間を設けて、1時間時計の針を戻します。つまり「せっかく日の長い夏に1時間時計を早めて、少しでも多く夏の日光を楽しめる時間を増やしましょう」というサマータイムです。
毎年カレンダーによって始まる日が決まりますが、基本的にカレンダーや学校からのお知らせに記載されていたり、ニュースでも放送されますので、そこまで気にしなくても忘れることはありません。
May/5月
Term2/2学期のスタートです。日本でも、5月といえば母の日で盛り上がるのではないでしょうか。オーストラリアも同じく、母の日のイベントを行いますが日本にはないイベント内容になっています。
Mother’s Day/マザーズデイ
母の日であり、いつもお世話になっているお母さんやおばあちゃんに感謝の気持ちを伝える日です。
日本との違いは、オーストラリアの小学校では、母の日が近くなると“Mother’s Day stall/マザーズデイストール”というものを開催します。子供たちが50セントから5ドル程度のお金を学校へ持っていき、学校が開くお店で一生懸命お母さんへのプレゼントを選んで買うイベントです。
そしてもう1つが、Mother’s Day Breakfast、この日は学校が用意した朝ごはんを、学校が始まる前にお母さんが子供と一緒に食べられるイベントです。子供がお母さん用のお皿にきれいに盛り付けて、食べた後はしっかりお片づけもします。
June/6月
オーストラリアは秋が深まり、どんどん冬支度が進んでいきます。
気温の差がとても激しいオーストラリアでは学校での衣替えはありません。ですので、毎日の制服はその日の天候や体調によって自分で調節します。
この季節になると半袖のうえにトレーナーやセーターなど脱ぎ着がしやすいものを着ていく子供が多いです。
Athletic Carnival/アスレチックカーニバル
運動会です。これは、学校によって開催時期がバラバラとしているので、私の子供の通う小学校のスケジュールを参考に紹介します。
平日に行われることが多いので、仕事をしている親が大半のオーストラリアでは日本のように家族全員で観戦・応援というスタイルではありません。とはいえ、子供が競技を頑張っている姿を見るのは楽しいもので、とても盛り上がります。
July/7月
Term2も終わり、冬休みのスタートとなる7月は比較的イベントの少ない月になります。高学年になってくると模試や試験などがスケジュールに組み込まれていることもありますが、外での活動はあまりありません。
Mufti Day/マフティデイ
学校へや地域の施設などへの募金活動の一環で、年に2~3回設けられているのがマフティデイです。
この日、子供たちは自分たちの好きな格好(私服)をして学校へ行きます。その代わりに、Gold Coin/$1または$2コインを寄付するというイベントです。
すっかり忘れて制服で来ている子供たちも何人か必ずいますが、その子たちは寄付をしなくていいので、親にとってはどちらが良いのか…分かりませんね。
おわりに
ここまで、オーストラリアの学校での行事(前半)をお伝えしました。日本とは季節も、新年度月も違うため想像が付きにくいかもしれませんが、少しでもこちらの学校の様子がなんとなくイメージしていただけたらなと思います。
この続きは、オーストラリアの学校での行事(後半)にて紹介しますので、お楽しみに。
この記事を書いた人
Naomi D
高校2年生の1年間、オーストラリアへ留学。日本へ帰国後、大学を卒業、日本の企業へ就職しましたが、奇遇にも?オーストラリア人の夫と出会い結婚して、2011年にオーストラリアへ移住。
今は2人のボーイズに振り回される日々を送っています。たくましい今の私があるのは、高校のときの留学のおかげ。そんな留学とオーストラリアの魅力をあますことなくお伝えしていきたいです!