留学検討中の方によく読まれている記事
カナダは世界第2位の広大な土地を有している、今年で建国150周年の国です。建国記念日である7月1日は『カナダ・デー』として、カナダ全土で盛大なパレードが毎年行われており、地元の人達から観光客、留学生までさまざまな人種を楽しませています。
そんなカナダにこれから渡航しようと考えている人の多くが最初に突き当たるのが、「自分に合ったビザはどれなのか?」という壁ではないでしょうか。
現在、カナダへ渡航する際に主流のビザは『学生ビザ』と『ワーキングホリデービザ』、そして『観光ビザ(ビジタービザ)』の3つです(観光ビザは名前にこそビザと付きますが、ビザ申請は不要です)。ここでは各ビザの特徴を紹介し、みなさんの目的に合わせたビザの選び方をご紹介します。
ビザ選びの基準はたったの2つ
難しいことを考えずに、自分自身に次の2つの質問をしてみましょう。
「滞在は半年を越えるか、越えないか」
「現地でアルバイトをする予定があるか、予定がないか」
1つ目の質問で半年を越える場合、ビザ申請が必要となるので、学生ビザもしくはワーキングホリデービザの申請が必要です。
2つ目の質問でアルバイトをする予定の場合は、就労できるビザが必要となるので、ワーキングホリデービザの申請が必要です。
それでは具体的に3つのビザの特徴を見てみましょう。
学生ビザ
その名の通り、学校に通学するために申請するビザです。半年以上の滞在を予定しており、現地でアルバイトの予定がない場合は学生ビザを選びましょう。
申請書類の1つとして学校に通学する証明が必要になり、予め24週間以上の学校入学許可書を用意しなければなりません。またビザ申請期間は8週間とされていますので、遅くとも渡航2か月前までには学校申し込みを済ませ、ビザの申請を開始してください。現在ビザ申請料はカナダドルで150ドルです。
なお、学生ビザでの滞在期間は決まっていません。通常はカナダ入国時に1年程度の滞在許可がもらえますが、学校に通い続ける限りビザの延長ができます。ただし学校に通学していない期間が90日を越える場合学生ビザは失効してしまうので注意が必要です。
基本的に学生ビザでの現地就労は認められていませんが、公立の大学やカレッジの本科に通学している生徒は特別に制限付きで就労が認められています。
ワーキングホリデービザ
通称ワーホリと呼ばれるビザです。半年以上の滞在を予定しており、且つ現地でアルバイトをする予定がある場合はワーキングホリデービザを選びましょう。
そもそもワーキングホリデー制度とは、提携国間の青少年の国際交流や相互理解を目的としており、その間に生じる必要経費をまかなうために現地での就労を認めてくれている特別な制度です。現在カナダのワーホリは18歳から30歳までの人が対象となっており、また人生で一度きりしかこの制度を利用できません(1カ国につき1回ですので、カナダでワーホリ後にオーストラリアでワーホリをするなど、国を変えてのワーホリ申請は可能です)。
また、ワーホリビザは毎年定員が決まっており、例年日本は6,500人の枠を与えられています。ただし、ビザ募集のタイミングや申請必要書類、費用、申請手順や期間は毎年流動的ですので、ご自身でもアンテナを張り情報収集するようにしてください。
今年の状況については、昨年同様2段階申請です。1段階目でプール登録(ネームイン)を行って招待状がメールで送られてくるのを待ち、招待状を受け取ると2段階目の就労許可申請を行います。2段階目の申請期間は8週間とされていますが、現在1段階目にかかる時間は人によりさまざまですので、余裕を持って申請するようにしましょう。ビザ申請料は226ドルです。
ワーホリビザの申請が許可された知らせが届いたら、その日から1年以内にカナダに渡航すれば問題ありません。また入国時から1年間の滞在が可能ですので、渡航が遅くなったから滞在期間が減るということはないので安心してください。
そのため、許可を取ってからしばらく日本でアルバイトをして、資金を貯めてから渡航する、ということもできます。自分の都合にあったスケジュールを立てるようにしましょう。
なお、ワーホリビザでも半年までの学校通学が可能です。英語初心者の方は最初に語学学校に通って英語力を向上させると、その後英語環境での仕事を探しやすくなりますよ。
観光ビザ(ビジタービザ)
観光ビザ、あるいはビジタービザと呼ばれるビザです。滞在が半年を越えず、また現地でアルバイトの予定もない場合は、観光ビザを選びましょう。
先にも述べましたが、名前にこそビザと付いていますが、ビザ申請の必要はありません。ただし、昨年2016年3月からeTA(電子渡航認証)の事前登録が必要となっています。
アメリカのESTAをご存知の方は多いかと思いますが、eTAはそのカナダ版とお考えください。オンライン上でパスポート情報など簡単な個人情報登録を行い、基本的にはその場で許可がおります。許可は5年間有効ですので、向こう5年以内に再度カナダへ観光ビザで渡航する際には再登録は不要です。
観光ビザでの就労は認められていませんが、学校通学は問題ありません。半年間の休学留学をお考えの場合は観光ビザで渡航が可能です。なお、観光ビザで入国する場合は往復航空券での入国が求められますのでご注意ください。
おわりに
カナダの主流ビザである『学生ビザ』『ワーキングホリデービザ』『観光ビザ』についてご紹介しました。
留学において、ビザプランの決定は初期段階で必要ですので、今回のビザ紹介を参考に、ご自身の目的に合わせたビザを選んで、最高のカナダ滞在を実現させてくださいね。
この記事を書いた人
Maple
アメリカへの留学やカナダでのワーキングホリデー経験があります。旅行も大好きで、これまでにヨーロッパやアジア圏など15カ国以上の国を訪れました。また訪れた国々で出来た友達と今も連絡を取り合い、彼らが日本を訪れる際は日本の観光案内をしています。そんな経験を通して知った世界のアレコレをお伝えできたらと思います。